過去三年間連続して経済不況に見舞われているギリシャではありますが、ソーラー発電市場において、まさに不死鳥のように灰ぼこりの中から、世界最大級の太陽光発電発展国となったといいます。
その理由は何なのか、調査してある記事を紹介します。
ソーラーパネル製造会社のギリシャ協会(以下HELAPCO)は、昨年においてギリシャは900メガワット以上のソーラーパネルを取り付け、全体で1500メガワット以上の取り付けがされているということになります。。
ランキング表から見て取れるように、ギリシャは太陽光発電の市場の中ではトップの仲間入りを果たしたということになります。
ちなみに、世界中で一人頭のソーラーパネルの設置数は、ドイツとイタリアについで3番目ということになるそうです。
ギリシャは現在、アメリカの一人頭のソーラーパネル取付に対して約3倍も取り付けをしています。
取り付けるソーラーパネルの電力量別割合(2012年 ギリシャ)
世界最大のソーラーパネルの市場を持つドイツ、イタリアと同じように、ギリシャも固定価格買取り制度を取り入れています。ギリシャの固定価格買取り制度は国内の太陽光発電設置を飛躍的に加速させた最大の要因であり、おおよそギリシャの4分の1のソーラーパネルの電力というのは、家庭などの屋根に取り付けたものであることが分かっています。
太陽光エネルギー協会は屋根上のシステムついて、サイズに関わらず、環境に関する許可を受ける必要はなくなるだろうと言います。
太陽光エネルギー協会によれば、「実際には現在ギリシャ国内の全ての銀行が、家庭の屋根へのソーラーパネル設置へ最大100%まで融資している」といいます。固定価格買取り制度のある支持者の言葉をかりれば、制度がうまく設計されてさえいれば、PACE地方交付金(※①)のような複雑なローンをくむ必要などないといいます。銀行は固定価格買取り制度より収益が見込めるために、積極的に介入してくるでしょう。
太陽光エネルギー協会によれば、「自宅の屋根に10キロワットまでのソーラーパネルを取り付けたい人であれば、誰で、地元の電力会社のオフィスに立ち寄ることで簡単に取り付けが可能だ。」といいます。
どんどん発展していくギリシャの太陽光発電市場。
これによって経済不況の問題の解決にもつながるかどうかは、今後も注目するべき点でしょう。
※①PACE地方交付金=Property Assessed Clean Energyの略。一年毎に固定資産税を査定し、それに基づきながら、地方からの交付金をローンとして15年〜20年の期間の中で返済していくという制度を指す。