ドイツの再生可能エネルギー運動が二酸化炭素排出削減の成功例に

ドイツが再生可能エネルギーの促進で二酸化炭素の排出量削減に成功ドイツはヨーロッパを風力、太陽光発電の時代へと先導する再生可能エネルギーアジェンダを押し進めることによって、近年の地球温暖化ガス排出を著しく減らしています。
昨年、ドイツの連邦観光庁が公開した数字によれば、二酸化炭素の排出は、2010年に比べて2.4%もダウンしていることがわかりました。専門家によれば、ドイツが原発撤廃の動きをすすめてから再生可能エネルギーへの移行が促進され、その結果二酸化炭素の排出が減少しているようです。2012年の上半期には、再生可能エネルギー源から生まれた電力の量の割合は20%から25%へと上昇し、2020年までに35%、2050年までに80%という目標にぐんと近づきました。

気候影響研究のポツダム研究所における「持続可能な解決方法プロジェクト」副調査長のブリジット・ノップ氏は、「われわれは順調に、再生可能エネルギー割合を増加させてきている。」と話します。

ドイツの貿易投資庁の出した調査結果によれば、この期間に再生可能エネルギーから作られた電力のうち38%は風力発電、16%はほぼ太陽光発電によるものでした。

この再生エネルギーの動きは、ドイツの再生可能エネルギー法(EEG)も一役を担っています。再生可能エネルギー法(EEG)とは固定価格買い取り制度にもとづいて風力発電、太陽光発電の生産者に補助金を交付するものです。補助金の費用は現時点では各家庭の高額な電気料金によってまかなわれているため、ドイツ国内では議論がおきています。ノップ氏は「もしも価格が高騰し続けるのであれば、エネルギーの移行への支持率は脅かされてしまうだろう。」と危惧しています。

このエネルギー転換運動の発端になったのは、2011年に日本で起きた福島の原発事故でした。福島第一原発事故を受けて、ベルリン市民は原発の使用を2022年までに終了させることを決めました。昨年は、17機ある原子力発電所のうち7機がこのエネルギー転換の過程の中で閉鎖されています。

しかし、ドイツの再生可能エネルギーは信頼を獲得してはきているものの、二酸化炭素の主要因である化石燃料発電所への依存度も高まっているのです。専門家は、化石燃料発電所の新設の予定は無いと話すものの、既に工事が行われているものは完成予定であると言います。

環境団体”ジャーマン・ウォッチ”のジャン・バーク氏は、「もし新しい発電所を作るとしたら、それらは40年から50年は稼働することとなり、将来二酸化炭素の深刻な問題に直面するだろう。それによってドイツの、『2020年までに1990年の40%までの炭素排出削減、2050年までに80~95%まで削減』という目標は難しくなる。」と話します。ところが、たとえ今の戦略が2011年の時点で26.5%まで削減しているとしても、観光影響庁の調査によれば、まだまだ他にも問題があります。
 
ヨーロッパの排出量取引制度は、削減目標に関してはそれほど意識が高くなく、関係する欧州の企業たちはドイツの排出量削減目標に関して何もする必要がありません。そのことから、環境学者たちはより厳しく規定されたヨーロッパ全体の制度を導入するべきだと警鐘をならしています。

そのような問題がある中、ドイツはなおも環境保全アジェンダに専心しています。これは、ただ傍観するのみであった親世代に異議を唱えた、第二次世界大戦や戦後の世代の、世界の過ちを正したいという強い思いから来ているのではという声もあります。

緑の党の代表である、ヘルマン・オット氏はこう述べます。「戦争の歴史は大規模な環境・反原発運動を起こした。これは緑の党の結成のきっかけともなり、それが私たちを強くした。もしもなにかがおかしいと感じたら、私たちは声をあげ、行動を起こさなければならない。さもなければ、わたしたちの子供達は20年後、30年後にこうたずねるでしょう。『なぜあなたはなにもしなかったの?』と。」

参照:http://www.guardian.co.uk/environment/2012/nov/26/german-renewable-energy-emission-co2?INTCMP=SRCH

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